ホームページを開いたときに、「このサイトへの接続は保護されていません」というメッセージが表示された経験はないですか?
このメッセージは、自分のパソコンやスマホに問題があるのではなく、開こうとしたホームページのセキュリティが確保されていないことの警告メッセージです。
つまり、現代のホームページの通信は、暗号化されているのが基本なのですが、インターネット当初の通信は、すべてが暗号化されているわけではなかったため、現在は、暗号化によってセキュリティが確保されているホームページと確保されていないページが混在している状況です。
インターネットで暗号化して通信する規格のことを、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)といいいます。
また、従来の暗号化されていない通信の規格を、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)といいます。
問題なのは、通信が暗号化されていないHTTPの規格のままで運用されているホームページが、少なくないからです。
日本国内におけるHTTPとHTTPSのウェブサイト割合について、以下のような状況が見られます。
日本全体の状況:
日本のウェブサイト全体のHTTPS採用率は、主要な国々と比較して低めです。Chromeブラウザのデータに基づく調査によれば、HTTPSでアクセスされるウェブページの割合は、日本ではおおよそ21%~32%程度とされています。他国では43%~60%程度が一般的であり、日本はこれに比べて遅れをとっています。
上位サイトの傾向:
ランキング上位のサイトほどHTTPS対応が進んでおり、特に日本国内で人気の高いサイトは、HTTPS利用率が非常に高いです。たとえば、ランキング上位1000サイトでは91%がデフォルトでHTTPSを使用しているとされています。 これは、ユーザーのプライバシー保護や検索エンジン最適化(SEO)の観点から、HTTPS対応が進められていることが要因です。ただし、日本全体で見ると対応が進まない背景にはコスト面や技術的課題が挙げられています。
なぜ、HTTPSでないといけないのか?
HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)が必要とされる理由は、主にインターネット上での安全性や信頼性を確保するためです。以下にその詳細を説明します。
1. 通信内容の暗号化
HTTPでは、データが暗号化されずに送信されるため、悪意のある第三者に通信内容を盗み見られる可能性があります。
- リスク: パスワードやクレジットカード情報が盗まれる。
- HTTPSの利点: HTTPSではSSL/TLSプロトコルを使って通信を暗号化するため、盗聴が困難になります。
2. データの完全性の保証
HTTPでは、通信中にデータが改ざんされる可能性があります。
- リスク: 悪意のある攻撃者が、通信中に送信データを変更してウイルスや不正なリンクを挿入する。
- HTTPSの利点: 暗号化に加えて、データが送信元から受信先まで改ざんされていないことを保証します。
3. ユーザーとサイト間の信頼性向上
HTTPSは通信先が正しいサーバーであることを証明します。
- リスク: HTTPサイトでは、ユーザーが詐欺サイトに誘導される可能性があります(例: フィッシング詐欺)。
- HTTPSの利点: SSL/TLS証明書を使用して、サイトの正当性を確認できるため、利用者に安心感を与えます。
4. SEO(検索エンジン最適化)のメリット
SEO対策として、検索エンジンのランキング上位を狙うための必須の機能です。
- GoogleはHTTPSをランキング要因にしており、HTTPSサイトの方が検索順位で優遇されます。
- HTTPサイトは「安全ではない」と表示されることがあり、ユーザーの離脱を招く可能性があります。
5. 法律や規制への対応
- GDPRやその他のデータ保護法: ヨーロッパのGDPR(一般データ保護規則)などでは、データ保護の観点から暗号化を推奨しています。HTTPSはこの要件を満たします。
HTTPSを採用しない場合の主なリスク
HTTPSを採用しない場合、次の3つのリスクが考えられますが、問題を未然に防ぐことが重要です。
- データ漏洩: パスワードや個人情報が漏洩する可能性が高まる。
- サイトの信頼低下: ユーザーが「安全ではない」と判断して離脱する。
- 法的リスク: 暗号化を怠ることで法規制に違反する可能性。
お客様に安心してホームページを見ていただくために
HTTPSは、ユーザーとウェブサイトの双方を保護するために不可欠です。データの安全性、信頼性、SEOの効果、そして規制遵守のため、現代のウェブサイトではHTTPSは事実上の標準となっています。HTTPの使用は、セキュリティや信頼性において大きなリスクを伴うため避けるべきです。
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